—なるほど。よーちゃんさんが担当するデジタルコミュニケーションは、どのような仕事なのでしょうか?
よーちゃん
今は「テレビに出たから」「ラジオでパワープレイが決まったから」「雑誌で連載を持てたから」ということだけでアーティストの売り上げにすぐ寄与するという時代から移り変わっています。マスメディアの力だけでなく、ネット上で注目してもらうことがアーティストの認知を広める上で重要さを増しています。そうした背景から今年新設された部門で、デジタル分野から積極的に現場マネージャーをフォローする仕事をしています。
—具体的な仕事の事例などを聞いてもよろしいでしょうか?
よーちゃん
WebやSNSなどの動向を調べて、自分たちからメディアや企業に向けて、仕掛けていくという仕事です。例えば、ソニー・ミュージックアーティスツ所属の「土屋太鳳」が主演した映画『トリガール!』のタイアップとして、ダンサブルなロックチューンを奏でる「ねごと」という女性4人組のバンドに、「スピッツ」の『空も飛べるはず』をカバーしてもらったところ、LINE MUSICでバズりました。LINE MUSICの利用層は「ねごと」の今までのファン層に比べて、かなり若い人たちが多い。だからこそ、そこに向けて普段とは違う層に向けてアプローチしようと、女子高生に人気なWebメディアにこちらから連絡して大きく扱ってもらえるように動きました。
他には、ソニー・ミュージックアーティスツ所属の「眞嶋優」という女優がいるのですが、リフティングがめちゃくちゃうまくて、自分でネットにアップした動画がバズったんです。その盛り上がりを見逃さずに、フットサルとファッションを融合したアパレルブランドに自分から営業をかけるなど、音楽以外の分野にもアプローチしています。
—常にアンテナを高く立てていないとできないお仕事ですね。
よーちゃん
はい。社会の流行だけではなくて、アーティストやタレントに対しても同じくらいアンテナを高くしておく必要があります。忙しい現場マネージャーたちでは気付けないようなアーティストの魅力を客観的に見て、自主的に企画を提案していくことも大事な仕事なんです。